冬型の気圧配置も本格的になってきて
日本海側で雪の降るころ
京都市内では北山から雪雲が出たり入ったり
晴れた日には放射冷却で朝夕冷えて
結局寒い日にバイクで出かけることになります
明日からはまた一段と寒くなりそうな..
今日は気になっていた「高野第3住宅レンガ広場」へ
元は明治後期の鐘紡京都工場
味のある煉瓦造りの一部が
集合住宅のアイコンとして保存
そこを2本の引き伸ばしレンズで切り取る趣向
何せ古いだけでなく暗室周りで
保存状態の悪いものが多い印象の引き伸ばしレンズ
しかも安いモノしか手を出さないので
コレもそれなりのモノ
少し曇りなどで外で使うにはどうかと思いましたが
構図に気を配れば影響は少なそう
35ミリフィルムの引き伸ばしでは
お世話になっていた50/2.8
暗室作業の技術などは過去に置き去り
あの暗い部屋に篭って覚えた感触も
もう役に立てることない死んだワザか..
こういう逆光では辛いですが
もう少し深めのフードを用意しておくべき
フレアが好きな人も多いようですが
そんな後からでも作れそうなものは嫌いです
なのに古いレンズで遊ぶ矛盾...
6x6cm”ロクロク”と呼ばれるサイズでは
この7.5cmが標準のレンズ
藤本写真工業(株)のLuckyの商標は
モノクロ中心だった学生にはお馴染みの機材
それでも撮影に持ち出すのは初めて
こちらもかなり古いものの
意外にもクリアな絵を結んでくれます
元々”ボケ味”なんて設計基準には無い引き伸ばしレンズ
ボケに拘りのない私には丁度かも
歪みだけは許されないEレンズは
冷えた日影をスッキリと
清々しく切り取ってくれて
期待以上の写り
でも使いやすいとは言い難く
其処が又楽しからず也...
フォーカス・自動絞り機構が無い引き伸ばしレンズは
殆どが小さくてぎゅっと重みのあるもの
壊れる処がないのでカビ・曇りさえなければ...
シルバーのE-Lucky75/4.5はかなり古いもののようで
拭きキズと黴跡などで状態は良くないモノ
EL-Nikkor50/2.8は1957年には発売されたロングラン製品
綺麗なものが多くそして安く流通しています
既にLuckyはケンコー・トキナーのメディカル部門に吸収され
EL-Nikkorも2006年に一般販売は終了
それでも一部産業需要として
現在に至るまで綿々と生産が続くとか
(ニッコール千夜一夜物語:記事中の”現在”の時期は不明)
引き伸ばしレンズは大型のものを除いて
ほぼ旧ライカと同じ39mmスクリューマウント
L39>42ネジ変換をすればM42などのアダプター・ヘリコイドを用いて
ミラーレスカメラに取り付けるのは簡単
オールドレンズ界では入りやすい沼の入り口かも
ボケ味を写真の重要要素と思わなければね...