ふらっと岡崎
いつもの府立図書館
今朝は晴れていて放射冷却が激しく残るも
冬陽はその陰影が綺麗
今日のお供は1985年キヤノンがEOS前夜に発売した
マニュアルフォーカスマウントでAF化したT-80の
専用標準ズームレンズAC35-70mm
こんな趣味でなかったら「何のことやら...」でしょう
なにもわざわざこんなレンズと出かけることもないのに
最近はこうで無いと出かける気にもならず
といっても”いつもの道”から
僅かに逸れて寄っただけ
わずかに残る樽型の歪曲収差は
意匠に温かみを加えてくれているようです
昨日から急に冷え込んできた空気は
かなり澄み切ったようす
まだ濁ってはいない眼を通して
スンっと掌に落ちてくるよう
洒落たギボシは長年の風雨で表面は鈍くなるも
その造形はちっとも廃れることもなく
少し翳った冬の陽にさえ
自信ありげにニヤリと笑ったような半艶
今日は休館の月曜日
開いていれば窓の奥に橙色の照明が見えるはず
暗い館内はその分だけガラス窓を鏡にして
冬枯れの街路樹を映してくれます
せっかくクリアなレンズなのに
気分はすっかり濁っていて
それを通した風景はざらざらとした物になってしまいます
35年以上前のレンズはクリアで
コロナ禍の中で手に入れた時には一瞬カメラも動作していました
今はもうAF動作を見ることもできませんが
かと言って動作するものはとても高価で手が出ません
不便な前端のフォーカスリングを回しながら
街撮りをするのが沼のヒトの楽しみ