乗願寺・西山大仏


以前お参りさせて頂いた際には、どなたも居られなかったようでしたが、今朝はご住職がおられたので、お話をおうかがいし、ゆっくりお参りすることが出来ました。ご本尊の阿弥陀如来様は、平安後期の作とされ、丈六(高さおよそ2.8メートル)の大きな姿を眼前にすることが出来ます。本当に穏やかなお顔で、小さなお堂に静かに座ってられます...本当にこの静かな地に、長く長く座ってこられたのですね。男性は左の、女性は右の膝に触れて、お参りさせてもらいます。

※仏像はお許しを頂いて撮影しました。流用・転載を禁じます。


 
 
乗願寺は西山浄土宗光明寺の末寺で、天延年間973-976年に恵心僧都が結んだ庵が始まりと云います。ご住職に色々お伺いしたのですが...この辺り「浄土谷村」は平安時代以前に開かれたらしく、「天皇陵」があるとの伝説もあります。ご住職曰く、ここに「御谷みたに」という名前が残って(お隣に御谷神社という名の神社もあります)いるのもそのため、「東学院」という伝説のお寺も、東学院の「東」は「東宮」に通じるのではないか...とも。先日の「神童子谷」と同じように、古くは多くの寺院を擁する、一大信仰の地だったのかもしれません。


東学院:京都府文書「社寺録」には、中古(平安時代)東学院という名の寺院が浄土谷村にあり「東学院の義は、旦中無きにて中古中絶に相成り申し候。右本尊義は同村乗願寺へ引き移し、回向などつかまつり候。とあるそうで、そうすると今のご本尊様は「東学院」のご本尊様だったかも。