初夏の海住山寺


南山城の二ヶ寺(岩船寺浄瑠璃寺)を訪ねたら、三つ目の塔のある寺、海住山寺*1を訪ねてみます。時にローギアまで使いながら、ぐいぐいとかなり急な坂道を登ったら、紅い塔のある静けき山寺に着きます。桜や紅葉の時期には来ましたが、初夏に訪れるのは初めて。五重塔*2は新緑に囲まれていました。




ご本尊・十一面観音菩薩立像は、なかなかに泰然としたお顔で、暑気の中にも涼風吹く山寺に、なんだか似合った心地よさを感じました...誠に勝手ながら。



            
こちらの境内にも石の仏様。アジサイの供花がちょっと近すぎて。

*1:補陀洛山 海住山寺ふだらくさん かいじゅうせんじ:古くはこの近くに「恭仁宮くにのみや」が造営される以前、天平七年735年聖武天皇が、大盧舎那仏造立工事の平安を祈念して建てさせた「藤尾山観音寺」に始まるそうです。その焼失から後承元二年1208年この廃寺跡に、笠置寺の解脱上人貞慶が移り住み、海住山寺と名付けたところから始まったそう。非常に旧いお寺です。

*2:海住山寺五重塔:1214年建造。国宝。第一層目の屋根の下に庇があって、六層にも見える。心柱が五層にわたらず、初層で止められているといいます。