柳谷観音(楊谷寺)の独鈷水・明眼利生

 
柳谷観音(楊谷寺)の独鈷水おこうずいには、弘法大師による明眼利性、眼病平癒の法力があるとされます。今でも本堂左手の岩窟で、独鈷水を頂く事が出来ます。

柳谷観音・楊谷寺:大同元年806年清水寺開創の延鎮僧都えんちんそうずによる開山。延鎮僧都は夢枕に観音菩薩より「西山で生身の観音菩薩を仰ぐ事が出来る」とのお告げを得て、この地の柳茂る巌上に十一面千手千限観世音菩薩を見、早速そこに堂宇を建てられたのが起こり。新西国霊場第十七番札所。
独鈷水:弘法大師が乙訓寺に入山されたころ、この柳谷観音様を何度もお参りされた。その際、この岩窟の溜まり水に、猿の親子が通って、盲目の子猿の眼を親猿が洗い、十七日をもって子猿の眼が開いた。大師はこれより日夜加持祈祷の上、独鈷で深く掘り下げ、十七日目の満願の日より、明眼利性、眼病平癒の霊水に成就されたという。