島原・角屋もてなしの文化美術館


江戸初期から京都の六花街のひとつとして繁栄した島原。往時の繁栄の証として唯一現存する「揚屋」がこの角屋。二代目の臥龍松が主役の庭に紅シダレ(既に散り半ば)、関山(二枚目左手の紅い八重)*1、普賢象(一枚目右手の白い八重)が咲いています。樹が弱ったためか、庭のバランスのためか、残念ながら普賢象は大きく枝を払われて、花が少しになってしまいました。2007年に撮った花いっぱいの写真*2に比べれば、随分寂しいのがはっきり解ります。その奥には「曲木亭」という、今でいう「オープンカフェ」のような茶室で、こちら側には壁がありません。


 
新撰組が傍若無人に暴れたとか、龍馬や桂小五郎も訪れたとか...様々な歴史の現場でもあった角屋の奥座敷で、ゆっくりと桜咲く庭を眺めるのも、なかなかの贅沢なひとときです。入口の桜が、静かな島原をちょっぴり彩ります。

*1:初め”寒山”と書いていましたが”関山”が正しいようです。寒山拾得寒山と勘違いしていました。

*2:H.P.内のギャラリー「京都の桜2007」にあります