五条さんぽ

先日の西陣京極に続いては
秋晴れの『五条楽園』へ
 

 
まず目をひくのはお茶屋・旧『三友楼』の堂々たる姿
サウナ前の『五条楽園』のサインもなくなり
すっかり寂れてしまったものの
往古の雰囲気は町にまだ漂っています
 
 
 
 

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そこここに拘りのある意匠が陽に照らされて
遊び心のある町並みを成すのでしょう
 
 
 
 
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今どきの看板よりも
陰影映える昭和のサイン
 
 
 
 

 
凝ったタイル細工の壁が多く
廃れにも埋もれない個性
灯りを無くしたランプシェードが寂しいけれど
ふいに鬼火になって戻ってきたりして
 
 
 
 

 
日曜の昼下がりに人影は少なく
意外にも西欧系の顔を多く見かけます
観光客に混じってここの住人のような姿も
アートな雰囲気に辿り着いたのかも
 
 
 
 

 
懐古的な町の趣に
流れを忘れそうですが
高瀬川はみどり
するすると静かに流れます
 
 
 
 
 

 
こまごまと拾い集めた絵たち
静かに鈍い色遣いで
市松模様のタイルのように
この町の息づかい
 
 
 
 
 

 
路地を抜けると不意に視界が開き
鴨川に行き当たります
 
 
 
 

 
正面橋に行き着くと
様々に鴨川を渡りゆく姿
東海道新幹線
涼風流れる九月末ですが
陽差しだけはまだ夏のよう
 
 
 
 

 
堤防の石段を下りると
こんなふうな鴨川の眺め
少し貴重な眺め
 
 
 

 
鴨川沿いに小径があって
その先に祠のある風景ふたつ
黒い卍に紅い鳥居
 
 
 
 

 
高瀬川の畔には源融みなもとのとおるの河原院かわらのいん
源氏物語光源氏のモデルといわれる源融
その隠棲の地がこのあたりにあったと
その広大な邸宅の名前より
河原町通りの名を得たといいます
榎大明神の祠と御神木の大きなエノキが
ひっそりと英雅の跡を伝えます