鳴滝倶楽部・杉浦能舞台

当”鳴滝荘”のすぐご近所で、能に親しむための講座が開かれています。

今回は『小督』こごう編。能楽師の杉浦豊彦さんが、物語や登場人物、台詞などを解説しながら、ときに実際に演じられます。私のような初心者には判り難い、場面変化の実際も、解説付きで演じて貰うと、これは本当に解りやすく、今のうちに是非『小督』を観てみたいと思います。



「小督の装束をコーディネートしてみよう」と題して、シテ・源仲国とツレ・小督の装束を皆で選んでみて、では本当のところはどうなのか。何故そういう装束なのか、あるいは、組み合わせの極まりについて...と、解説されたり、面を見せて貰ったり。初めは遠慮がちだった空気も、徐々に和気あいあいと和んできます。
      
 
希望すれば舞台に上がって、”正解”の装束を着けて記念写真を撮ったり、面を着けてみたり...貴重な体験も出来ます。




能楽師・杉浦豊彦さんは、私より少し上の昭和37年生まれ。でも姿勢がいいからか、動きが軽いからか、もっと若々しく見えます。2歳半から既に舞台に立ってられるのですから、もう舞台暦45年以上という凄い方なのですが、ほんとうに物腰柔らかく、易しく説明して下さります。



        
能というと、京都に住んでいても結構遠い存在です。もちろんそんな風に思われていることは、演じられている方々もきっとご存じのことで、その垣根をとり払おうと、市内各所で様々な催しが開かれているようですが。いやはや、こんな近く*1にこのような場と、催しがあったとは...もっと早くから知っていればと、惜しむことしきりです。
私が知ったかぶりで語るのはやめにして...鳴滝倶楽部、鳴滝能に関して、詳しくは『能楽師 杉浦豊彦』さんのサイトへ。そして、この声の響きや、舞台の空気感は、是非とも実際に現場で味わっていただきたく思います。

*1:歩いて10分ほどの近さでした。