安楽律院・崇福寺跡

 
賑やかな西教寺のあとは、しばし湖西の栄枯盛衰を感じに...先ずは安楽律院へ。ここ安楽谷には9世紀に開かれた念仏道場があって、江戸時代には厳格な戒律主義を以て、再興された修行の場があったそう。昭和に放火により消失してしまったものの、今も残る礎石に往事の規模が量られる。小さく残る本堂に、紅葉が色を添えるのも、何だか寂しさを助長しているよう。
崇福寺もまた廃れてしまった寺ですが、その昔大津京を護るために、天智天皇がこの地に建てたもの。いま判るものだけでも、金堂・講堂、小金堂・三重塔、弥勒堂などと、かなりの規模を誇る寺だったようで、写真は金堂跡。この場所にどのように荘厳な伽藍があったのか、いまでは紅葉する山に、僅かな跡を残すのみです。