佛隆寺・千年桜


霧雨に煙る千年桜。宇陀・榛原の里、佛隆寺の参道の石段そばに、樹齢900年とも言われる桜が咲きます。石段を半ば独りで覆い尽くし、今なお多くの花を付ける姿は、遠く谷筋を登ってくる途中からも、はっきりと見つけられます。この里に千年近く、どんな風景を見てきたのでしょうか。またどれ程の人が訪れたのでしょうか。
 
昔は知らず、今の千年桜の訪問者達..特に写真ご趣味の方々..は、桜を遠巻きに撮り続けるばかりで、私のいた小一時間のあいだ、お寺の門をくぐりお参りをする人も無く...。毎度ちゃんとお参りすると、気持ちの良いものなんですがねぇ。しかもそのおかげか、途中落としたフリースのベストを、住職さんに拾って頂いておりました。ありがたや...。
門前の千年桜以外にも、佛隆寺に桜は咲き、霧雨の中、何とも言えない桜と山寺の光景が在りました。ただし写真右の白い花は、桜では無く「山梨」だそうで、秋にはしっかり実もつけているとの事。山梨実る佛隆寺と言うのも、訪れてみたいものです。