おけら参り・北野天満宮

おけら参りは、浄火を縄に頂いて帰り、それを新年の竈の火種にし、雑煮を作って食べると、一年の無病息災を得られるというもの。縄に点した「おけら火」を、消えないようにクルクルと振り回しながら、家に持ち帰るのですが、この風習は、京都以外でもあるのでしょうか?
一般的には東山・八坂神社のものが有名で、それ以外は聞きません。が、ここ北野の地は、天満宮が鎮座される以前から、雷や火を司る『北野雷公』が祀られていたところ。ここでもおけら火が授与されます。大晦日の宵に北野天満宮では、古式に則って浄火を鑽りだす『鑽火祭』さんかさいが行われ、かがり火が本殿前に点されます。

お参りの人は、どちらかというと学業成就祈願の人が多いせいか、あまり火縄を授かる人は多くないのです。まぁ私も最近まで知りませんでしたので、何とも言えませんが...。
 
 
 

ちょっと寂しげな授与所。ここにも浄火の火種が置かれてありました。ここに比べておみくじや、学業成就祈願の受付あたりはかなりの人出。
 
 
 

もちろん本殿前には、様々な願いを叶えてもらわんと、初詣の行列が長々と続いておりました。なかには神前というのに、色々罰当たりのことを言いながら並ぶ輩も...あぁ。
 
 
 
運転しながらでは、火縄は持って帰れませんでしたが、既に浄火を頂いて無病息災を祈念された『火縄型守』を、お守りとして授与してもらいました。背景は今日、元日だけに配られた弁天様の写真。これは国宝・ご本殿の『手挟』てばさみで雲上に舞い、琵琶を奏でる弁天様の姿。何でも弁天様は蛇との縁が深く、蛇が神使とか。巳年の今年、無病息災・学業成就の一年となるよう、授与されたものです。
ちなみに...写真では3枚写っていますが、『火縄型守』を授与された際「何枚要りますか?」と訪ねられた結果、3枚頂いたのですが...はて。今日だけだから、余っても仕方ない...と言うことだったのでしょうか?もちろん有難く頂いたのですが。