智積院のサツキツツジ

     
雨上がりの朝に、智積院に向かいました。実は先日、東京からのお客に「今なら智積院のお庭がきっと良いですよ」なんて言っといて、自分は来てなかったもので...。
智積院真言宗智山派で、成田山新勝寺、川崎大師などの大本山をはじめとする、全国三千余ヶ寺の総本山。七条通りの東の突き当たりに、どんと構える大きなお山です。





 
時に少し冷ややかな風も吹き、境内は静かな梅雨のはしりです。





      
朝まで降ったおかげで、庭もしっとりと潤っています。だから結構梅雨時が好きなのです。




智積院の庭園は、秀吉の建てた祥雲禅寺の頃からの自然石の庭に、江戸時代の石組みと植え込みで構成された、正面の築山を組み合わせたもので、手前の池が縁の下まで潜るように造られ、まるで海に浮かぶように座って眺めることが出来ます。今の季節、サツキが華やか。さらに庭を眺める背後には、長谷川等伯の「楓図」と息子長谷川久蔵の「桜図」*1が絢爛豪華に、且つ大胆な構図で庭と対峙しています。ほかにも講堂には墨絵*2の襖が、対照的な世界を描いていて、拝観者の目を楽しませてくれています。


しばらく更新もせずに失礼いたしましたが、ぼちぼち再スタートさせていただきます。(ちなみに...画面中のロゴも久々に「その先の...」に戻しました。)

*1:共に祥雲禅寺の頃からの障壁画。25歳で桜図を描いた久蔵が、26歳の若さで急逝したのち、父等伯が楓図を描いたと言います。但し、今あるものはレプリカだと思われます。

*2:田淵俊夫作。平成20年奉納。