高台寺


今朝はTVの取材があったようで、そのためか本来九時の開門の筈が、十分前には拝観が始まっていました。お陰で観光客の居ない方丈で、シダレザクラを独り占め。インフルエンザで洛中が静まり返った昨年春*1のよう。こちらも寂しい独り巡りですが、何だかシダレも寂しそう..と思ったら、以前には親子二本のシダレが植えられていたのに、一昨年母のシダレが枯れてしまい、今では寂しげに娘のシダレ*2ひとり。


 
どんよりとした曇り空も相まって、桜めぐりも寂しい一日。こういう日には寅さんの映画でも観て、倍賞美津子演じる”さくら”に癒されてみるのも良いかも。と言っても別に駄洒落が言いたかった訳では無く、映画版「男はつらいよ」の第一作の冒頭をご存知でしょうか?少し濁った柔らかいモノトーンで、春の柴又界隈の映像スケッチが、タイトルバックに流れます。美しいさくらも映り、そんな映像をバックに、「桜が咲いて居ります...」で始まる、寅さんの独り語りの素敵な演出です。私も余裕があれば桜だけではなくて、ああいう「春」を撮影したいものです。桜好きな方、桜撮影を目論む方にはオススメの映像です。タイトルバックの数分ですが、いちどご覧になられては如何でしょうか。

*1:2009年5月26日の記事をご覧下さい http://d.hatena.ne.jp/narutakiso/20090526#p1

*2:もちろん桜に”娘”も”息子”もないでしょうが、シダレの姿や、高台寺と言う場所を考えると、やはり母子と言うのがしっくりきます。それにしても、今まで気が付いていなかったなんて...迂闊でした。