このあたりのしだれ桜は、いち早く開花し
既に満開の桜並木を成しています
遠くに見える京都タワーも
雨空に溶けてしまいそう
この時期の雨を『花興しの雨』と言うそう。
確かに雨で急かされるように、開花が進んでいます。
京都では街中のソメイヨシノは、三分〜五分まで咲いています。
満開の糸桜はとても華奢で、ソメイヨシノが五分にもなれば、
霞んでしまいそうな”か細さ”です。
でも、これまでに何度も言いましたが、
私は『花散らしの雨』と言う言葉が嫌いです。
もちろん風情としての『詭弁』の部分は否定しませんが、
生物をなめているようで…。
童話『北風と太陽』では無いですが、
桜を散らすのは…もとい、さくらが花びらを散らすのは、
しっかり陽を浴びて、花の”仕事”を終えたからで、
無風快晴でもゆったりと花は散ります。
確かにそこに風が吹けば、一気に花は飛びますが、
それは花が『もういい』と思ってからのこと。
力ずくで散らされるほど、花はひ弱じゃないと思います。
雨に散るように見えるのは、雨の日は花びらが地面に留まるから。
石段や苔の上に、花びらが貼り付いて目に見えるからでは?
満開の桜を一日見ていれば、同様に感じると思います。
開いて一日二日目は、花は強い風にも健気に耐えているでしょう。
揺れる枝でも頑張る花を前にしては『花散らしの…』なんて、
簡単に言い切れるものでは無いと思うのです。