北斎展@京都文化博物館

 
「少しなら濡れて行ってもいい」と思わせるような、少し温んだ雨の中、北斎(後期)に初めての文化博物館へ。以前館内にある飲食店の並び「ろうじ」には取材で訪れたことがありましたが、展覧会を訪ねるのは初めて。平日の開館前から並ぶ人も多く、主にご高齢の入場者で賑わっておりました。
中庭には「まゆまろ」が寂しそうに濡れていました。
 
 
 

多くの入場者であったのと、作品の保護のためか、かなり暗く、しかも色温度の低い照明の所為で、あまりゆっくり見ることが出来なかったので、図録が頼り。しかも今回の展覧会は、前期後期で完全入れ替えとなっているので、後期だけ訪れた私には、観ていないものが半分。
でも、中には色を載せずに、版木の凸凹だけを摺りとった「空摺からすり」という手法を用いたもの(富嶽三十六景 武州玉川)や、望遠鏡の視線を「雲母」で表現したもの(地方測量之図)などあって、これらは図録では見ることが出来ないものです...ただ、古いもののためか、暗いためか、或いは視力の落ちたためか、残念ながら実物でも、はっきりとは判りませんでした。...それに、展示の高さが低すぎて、ずっと腰を屈めているのは辛いのです。