護摩木の件に思う

京都の良さをお伝えしたいこのブログですが、今日は残念なお話。
              2010,08,16撮影
ニュースですでにご存じの方も多いとは思いますが...東日本大震災津波で倒された、福島県陸前高田市高田松原の松を護摩木にし、震災のご遺族らによるメッセージを書き込んで頂き、五山で送り火として燃やす...という計画が中止になった。放射能汚染への懸念が理由らしいのですが、実際に木片を取り寄せ、セシウムヨウ素は検出されなかったと言うのに...です。
送り火ではこれに替えて、護摩木に書かれた文字を、他の護摩木に書き写して燃やすそうですが、送り火を「美しい伝統」として、楽しみにしている一京都市民として、何とも福島の方・東日本の方々に顔向けが出来ない...お恥ずかしい、憤りを感じる知らせです。
送り火の主催者*1に..と言うよりも、今回の計画をきいて、保存会や京都市に対し、根拠のない不安をぶちまけ、無知無恥な抗議をした人々に、ただただ「何でやねん...」と言いたい。
なおすでに昨夜、件の護摩木は迎え火として、陸前高田市内で燃やされたそうです。彼の地での無念は、いったい如何ばかりでしょうか。

そのご...同様の批判を受けて、別の薪500本を陸前高田市から取り寄せたものの、今度は事前の放射能検査で、その表皮部分から放射性セシウムを検出。再びの中止となりました。度重なる寂しい知らせに、精霊も気持ちよく帰れないような、悲しい送り火になってしまいそうです。
 
 
 
 
 
 

*1:大文字保存会では、多くの心ないクレームを受け、心苦しくも中止を決めたようです。