八坂神社四条御旅所・無言参り

      
神幸祭でそれぞれの氏子の町を廻り、四条寺町の御旅所に鎮座されている右から『東御座』『中御座』『西御座』三基の神輿。西側に東御座があるのは変に思われますが、この右手西側にある御旅所の西御殿に、中御座の素戔嗚尊すさのおのみことと東御座の櫛稲田姫命くしいなだひめのみことをお祀りして、左手東側の東御殿に、西御座の八柱神子神やはしらのみこがみをお祀りしているため。
還幸祭【おかえり】までの七日間、毎日お参りすると願い事が叶うと言います。ただこのお参りのとき、家を出てから帰るまで、誰とも一切口をきいてはいけないとされていることから『無言参り』とよばれます。
 
 
 
 
 
 
こちら写真左素戔嗚尊櫛稲田姫命をお祀りする西御殿。拝殿には左右に随身像が、神様をお守りしています。その右手写真右は『冠者殿舎』と呼ばれる末社で、素戔嗚尊の荒魂あらみたまを祀ります。荒魂とは神霊の猛々しい働きを言うもので、別の社殿に祀られるのに対して、神社本社には穏やかなはたらきの『和魂』にぎみたまを祀ることが多いと言います。元々は前述の大政所御旅所に鎮座していたものを、御旅所が四条寺町に移転してから、万寿寺通高倉の地を経て、こちらに移されました。
 
 
 
 
   
こちらは八柱神子神を祀る東御殿。素戔嗚尊と八柱神子神はもともと烏丸高辻の『大政所御旅所』に祀られていたもの。車屋町通夷川にあった櫛稲田姫命を祀る『少将井御旅所』とともに、天正19年(1592年)豊臣秀吉が、現在の四条寺町に移転したと言います。
 
 
 
 
 

たまに夜参りする人もありますが、ほとんどは酔っ払いが通り過ぎる四条通。でもこの一週間は、煌々と明かりが灯ります。