打ち上げ花火の音。

私の家は、京都盆地から東山を越えた東隣「山科盆地」の北の端ですが、
子供の頃には遠くの山のまだ向こうに、かすかに小さく宇治川の花火が
ちらりちらりと見えていました。それを家族で物干しから眺めたもので、
遠い花火は遠雷と同じく、音だけかなり遅れて伝わってきたものです。


今夜は日暮れ頃より雲行きが怪しく、夕食後にテレビを観ていたら、
どこからともなくゴロリゴロリと...雷か?いや...どぉ〜んどぉ〜んと。
そうか、大津の花火の音なのかと気がつくまで、結構掛かりました。
まぁ風流と言えばそうなのかも...。


けれどこの時期、終戦60周年を迎え、2つの原爆が落とされてから、
本土に度々大きな空襲があってから60年。マスコミその他でそう言う
話を耳にする機会も多く、ふと「隣町の空襲ってこんな感じなのかな?」
なんて、ちょっと身震いするような想像をしてしまいました。


本当の空襲はこんなモノではないのかも知れないし、音の記憶なんて
語ってもらっても伝わり切れないもので、本当はどうだったんだろう。
うちの母親や祖母は、それこそ大阪の大空襲で焼け出されて、いのち
からがら京都の親戚の元へと逃げてきたらしい。ほんの一世代前の話
なのではありますが...。


選挙が9.11だと聞いた。コレって何だかわざわざ付け込まれるような
傷口を作ってしまったように思えるのは、心配性故なら好いのですが。
明日にも大きな空襲に会うとは思わないけれど、身近に小さな爆弾で
テロに遭ってしまう危険は、膨らみ続けているようにしか思えない。
その時にもやはり聞こえるのだろうか...どぉ〜んどぉ〜んという音が。